頭をほぐすと、なぜフェイスラインが変わる?【帽状腱膜×SMASが導く構造的ヘッドスパ理論】
- 利也 杉木
- 3 日前
- 読了時間: 6分
更新日:12 分前

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|ヘッドスパで感じた“頭の変化”が、顔を変えた
妻とヘッドスパサロンの開業を決め、スクールに通い始めた頃のこと。
メニュー開発のため、毎晩のように練習を重ねていました。
正直、ヘッドスパを続けるまでは自分の顔がたるんでいるなんて、知ろうとも思いませんでした。
けれども、妻の手で毎日のようにヘッドスパを受けているうちに、ある変化を感じ始めたのです。
最初は小さな違和感。
表情が柔らかくなり、頭皮がほんの少し動くようになった。
これまで意識したことのない部分が、自分の意志でわずかに動かせる感覚。
それがとても新鮮で、軽やかでした。
1か月ほど経ったある日、久しぶりに会った知人に言われました。
「ダイエットした? 顔が細くなったね。」
思わず笑って、「いや、太ったんだけど」と答えました。
しかし、あらためて3か月前の写真と鏡を見比べると、確かにフェイスラインがスッキリしている。
頬の位置も自然に引き締まり、顔全体が軽い印象に変わっていました。
生活習慣は変えていない。
思い当たるのはヘッドスパの練習だけ。
さらに、寝つきが良くなり、夜中に目が覚めることもなくなりました。
その後・・・学びを深めていく中でようやく理解しました。
体重が増えたのに、顔だけ細くなったのか。
その答えは、**頭と顔をつなぐ構造=SMAS(表在性筋膜)**にあったのです。
|頭をほぐすと顔が変わる理由‐頭皮とお顔は一枚皮でつながっている
寒い季節になると、私たちは無意識のうちに肩をすくめ、全身が緊張しやすくなります。
その影響で、頭皮や首まわりの筋膜にも緊張が起こりやすくなるのです。
筋膜とは、筋肉を包む薄い膜のような組織。
全身をひとつながりに覆っていて、頭から顔、首、肩、背中、足の先まで、互いに影響し合っています。
つまり、頭皮が硬くなるとフェイスラインを支える筋肉の動きまで滞り、 顔全体が“下に引かれたような印象”になることがあります。
これが「顔が疲れて見える」「むくみが取れにくい」原因のひとつ。
表情筋をいくら動かしても、土台である頭皮が動かないままでは自然なリフト感は生まれません。
|解剖学でわかるSMASの秘密‐頭と顔をつなぐ「見えない支え」
ヘッドスパのスクールで学んだのは、「頭皮をほぐすと顔が上がる」という理論。
しかし当時は、“なぜそうなるのか”までは分かりませんでした。
そこで、自分の体で確かめることにしたのです。
どの部位をほぐすとフェイスラインが変わるのか。
どんな圧や角度で違いを感じるのか。
検証を重ねる中で辿り着いたのが、**SMAS(表在性筋膜)**という層。
これは表情筋と皮膚の間にある結合組織で、頭部の筋膜(帽状腱膜)と連続しています。
つまり、頭の筋膜をほぐすことでSMAS層にも間接的に作用し、 フェイスラインがすっきりとした印象になることがあるということです。
私が感じた「顔の変化」は、単なるリラクゼーションではなく、 構造的な連動による自然な変化だったのです。
|髪屋のアクアセラピースパ・帽状腱膜とSMASを連動させる、“頭皮とお顔は一枚皮でつながっている”ヘッドスパ
髪屋の「アクアセラピースパ」は、**帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)とSMAS(表在性筋膜)**の連動性に着目したヘッドスパです。
私たちは、「頭皮とお顔は一枚皮でつながっている」という解剖学的な構造を前提に、頭部全体を4つのゾーンに分け、順を追ってアプローチします。
① 前頭部 ▷目もと・眉の緊張をゆるめる

最初にアプローチするのは、表情の印象を決める前頭部。
眉間や額に入りやすい緊張をやさしくほぐし、目まわりの筋肉の動きをスムーズに導きます。
ここをゆるめることで、頭部全体の筋膜の動きが“前から後ろへ”と伝わりやすくなるのです。
② 側頭部 ▷フェイスラインに関わる筋膜ラインを整える

次に、側頭部から咬筋へとつながる筋膜をていねいにケア。
ここはフェイスラインを支える重要なポイントであり、**SMAS(表在性筋膜)**を介して顔の印象に影響を与える部分です。
ゆっくりと圧をかけながら、咬みしめ癖などでこわばりやすいラインをやわらげます。
③ 頭頂部(帽状腱膜) ▷頭皮全体の動きを生み出す“中心”

アクアセラピースパの中核となるのが、この帽状腱膜。
頭頂部に広がるこの膜は、頭皮の「動きの中心」であり、全方向への筋膜連鎖のハブとなる場所です。
ここを重点的にアプローチすることで、**頭皮全体の滑走性(動きやすさ)**が高まり、結果的にSMAS層への伝達もスムーズになります。
④ 後頭部〜首 ▷流れを促し、深いリラックスへ


最後に、後頭部から首にかけてやさしく流れを促します。
頭の重みを支える筋肉群をゆるめることで、呼吸が自然に深まり、全身のリズムが落ち着いていきます。
さらに、香りと水のリズムが呼吸と同期し、副交感神経を優位に導くよう設計されています。
アクアセラピースパは、感覚的な癒しに留まらず、帽状腱膜—頭皮—SMASの連動構造を基に組み立てられた、再現性のあるヘッドスパ理論です。
|上を向いてシャンプーするとフェイスラインが変わる?日常でできるセルフケア
顔の印象を変えたいなら、まずは“上を向いてシャンプーする”ことから始めてみてください。
一見小さな違いですが、姿勢が筋膜の状態に影響することがあります。
下を向くと頭部の筋膜に負担がかかりやすく、上を向くと筋膜の緊張が自然にゆるみ、顔が軽く感じられることがあります。
実際、テレビ番組『カズレーザーと学ぶ。』(2024年4月放送)でも、「上を向いた姿勢ではSMASにかかる負担が減り、フェイスラインを保つサポートになる」と紹介されています。
リンクへジャンプします→(出典:ENTAXニュース, 2024.4.24)。
難しく考えずに、まずは試してみましょう。
シャンプー中に少し上を向くだけで、洗い終えた後の顔が“すっきりした”と感じる人は多いのです。
さらに、月に一度サロンで専門的に頭をほぐすことで、自分では届かない筋膜を丁寧に整えることができます。
その積み重ねが、「顔が上がる習慣」をつくるのです。
|実際の変化:透明感と表情の柔らかさが戻るプロセス
開店当初から通ってくださるお客様の中に、「自分へのご褒美」と通い始めた方がいます。
数か月後、周囲から「最近、顔が明るくなったね」「透明感が出た」と言われるようになったそうです。
鏡に映る表情が柔らかくなり、頬の位置が少しずつ上がっていく——。
その変化を一緒に見届けられることが、私たちの何よりの喜びです。
続けるほど、表情には明るさと柔らかさが戻ってくる。
それは、美容を超えた**自分を取り戻すプロセス**でもあります。
|頭をほぐすことは、心を整えること
“頭をほぐす”のは、見た目を変えるためのテクニックではありません。
自分の内側に溜まった緊張をほどき、心も整える行為です。
顔が変わる。眠りが深くなる。
その変化は「頭」から始まります。
美しさは、気づいた瞬間から動き出す。
そして——気づけば、まだ間に合う。
今日、鏡を見て少し疲れを感じたなら、
どうか“頭”にやさしく触れてみてください。
その一瞬が、あなたの新しい美しさのはじまりです。
|💡まとめ・頭をほぐす=フェイスラインを支えるケア
頭皮と顔は一枚皮でつながっている
SMAS(表在性筋膜)は、フェイスラインの土台
上を向いて洗うだけでも、筋膜の緊張はゆるみやすい
定期的なヘッドスパは、美しさと心のバランスを整える
以上、解剖学視点のヘッドスパがお顔の印象に影響を与えるお話でした。



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